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| アビドスの風景 |
中部エジプトとは、上エジプトと下エジプトのちょうど中間辺りで、アビドスはその中部エジプトの中心的なところです。アビドスの主たる神様、主神はオシリスです。神々の国からオシリス、イシス、セト、ネフティスという、4人の神様が派遣され、人間を作るためにアビドスに来たと言われています。4人は兄妹で、オシリスとセトが男性、イシスとネフティスは女性。オシリスとイシス、セトとネフティスがそれぞれ夫婦になりまして、この世の中を兄妹仲良く治めなさい、ということだったんです。そして、いろいろな神様にお願いして人間を作り、幸せにしてあげなさい、というのが神学、神話です。
やがて、オシリスはセトに妬まれるようになる。長男だから、なんでも得をする、と弟だったセトは、オシリスを2回に渡って殺してしまうのです。
もともとこの4人はデルタ地帯の方のブリシスという街のあたりに降りてきたのですが、イシスとオシリスはそこから逃れて上エジプトに行ったのです。そしてこのアビドスでようやく平和な時を過ごしていたのですが、それでもセトが追ってきて殺してしまった。
それを見た神々がこの兄弟を一緒にしていてはダメだということで、オシリスをあの世の王、主神に据えたのです。 |
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オシリス神のレリーフ (ルクソール西岸王家の谷、 セティ1世王墓) |
アビドスはそのくらい古い時代、今から7000〜8000年前の先王朝期からずっと栄えてきた大きなネクロポリスです。お墓の数は数え切れないぐらいです。今そこに残っている一番大きな遺跡は19王朝、ラムセス2世が再開発をして、自分の父親のセティ1世のために作った葬祭殿でしょう。セティ1世がオシリスの生まれ変わりだということで、オシレイオンと名づけられたこの葬祭殿にはオシリスが祭られています。
その西側には先王朝期からずっとお墓が作られてきました。私はもう、100回以上行ってますけど、すごく広くて、全部回りきれていません。そのくらい広大なネクロポリスです。その中でもひときわ目立つのがセティ1世の葬祭殿とラムセス2世の葬祭殿です。
ラムセス2世の葬祭殿にはラムセス2世のカディシュの戦いのレリーフなどが残されています。とにかく広大なネクロポリスです。 |
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●1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在サイバー大学学長。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!
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