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ホルス神像 (エドフ、ホルス神殿) |
今回はエジプトにまつわるお話をしたいと思います。
皆さんもうだいぶ、エジプトのことはよくわかっていただいてると思うんですが、神々。これが一番難しいと思います。神様というのは古代エジプト人が作った素晴らしい創造物なんですね。『神様には反論も抵抗もできない』という、絶対的なものは人間にとって必要ですからね。それを今から5000年前にきちっと、形として、文字として、また図像として残したんですからすごいですね。
古代エジプトの神々というのはわかりやすくいうと自然。森羅万象です。こういうこと、現象を起こさせる力が神様なんです。自然崇拝ということですね。風も太陽も空も土も川も木も全て神様です。そしてそれらは全て目で見ることができるものです。
大変な数が神がいると思われるでしょうが、その通りです。ですから多神教というのです。しかも一つ一つの神様がどういう神なのかはわからない。その神様の力、パワーを最も表わしている動物や現象をその神様の姿にしているのです。
たとえば王はホルスという神の化身なのですが、ホルスはオオタカの姿をしています。
新王国時代の都、ルクソールは乾燥地帯で上昇気流。オオタカやトンビが上昇気流に乗れば羽を広げてるだけでくるーーっと飛べますよね。実際には単に地上を這っているネズミかなんか、えさを狙って目をキラキラっとさせているだけなんでしょうが、そのキラキラっとさせて悠然と飛んでいる姿を見て、われらのファラオもああいう風だといいなあ。ああやって私たちを守ってくれるんだなあということで王の化身となるのです。 |
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| ハトホル神 |
また、ハトホルという愛と豊饒の女神は胸がばっと大きく、ふっくらとした体型で美しい。そのハトホルの化身は何かというと、牛ですよ。牛のおっぱいは大きいでしょ?あれを見て豊かになる。愛と豊作。愛というのは子供を作るもとですからね。子供ができる、大麦・小麦ができる。このように神様というのは我々のイメージを具現化したものなんですね。
最後に一言付け加えますと、日本の神道というのは古代エジプトの宗教とほとんど同じ。お日様信仰ですしね。日本とエジプトは距離は7000kmも離れているし、時代も3000年以上も離れているのですが、基本的には同じような考えで、自然を大切にした、崇拝していたということですね。 |
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●1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!
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