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吉村作治 エジプト博物館
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第3回 「アメンヘテプ3世の治世」 2/20〜
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アメンヘテプ3世とティイ王妃
(カイロ・エジプト博物館蔵)
アメンヘテプ3世の治世はティイがほぼ牛耳っていたといっていいほど、ティイは力のある人でした。大体が外国、外国風ですね。アメンヘテプ3世の父、トトメス4世の時代からミタンニから女性が来て王宮に入るということが行われていました。そうすると王宮はガラッと変わるんですね。外国から来るのはその女性だけでなく、召し使いから始まり髪結い、洋服を作る人などありとあらゆる人が30人、50人と来る。王宮が外国になってしまうんです。そうしてティイとアメンヘテプ3世の側近がごそごそと主導権争いをするなんてことにもなったのですが、アメンヘテプ3世は能天気で、美しい女性を妃にし、それだけではなく、いろんなところからたくさんの女性を集めてきて王宮で楽しく暮らしていた。政治はアメン神官団とティイが争い合ってやってますので自分は何をするかというと、舟遊び。マルカタというところにビルケットハブという大きな湖を一晩で作ってしまったというようなことがスカラベに書いてあるんです。この人は記録をたくさん残してるのですが、舟遊びのことがすごいんですね。
なぜ舟遊びかといいますと、「輝けるアテン」というのがありまして、アテンとは太陽神の夕陽に沈む直前の神様です。夕陽に沈む、なんていいますとこれで終わっちゃうと我々は考えますけど、太陽は沈んだ後に復活再生しますから。太陽は朝日として出てくるときには勢いがあります。中天、昼ごろですね、頭の上にくるころにはだんだんと疲れてくる。そして、もうダメかな、という時に沈んでパッと復活するんです。
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王に無数の手を伸ばして
命を与えるアテン神
(カイロ・エジプト博物館蔵)
太陽神にはいろいろ名前がありますが、一番最後のところの復活寸前の神様がアテン神です。これをアメンヘテプ3世の時代にティイがアメン神にばーっとぶつけて対決させようとしたのです。
ティイとしては従来のエジプトの価値観というか、宗教観をひっくり返されると自分たちのアイデンティティが定まらなくなってしまう。それをいつも教えたり話し合ったりする場所がビルケットハブの湖に浮かんでる舟なんです。
アメンヘテプ3世は後半になりますと王宮を東から西側に変え、そこでティイと一緒に贅沢三昧の暮らしをした。それほどトトメス3世の時代からの蓄えがあり、これをアメンヘテプ3世がほとんど使い尽くしたといって間違いないですね。贅沢三昧で政治とか宗教に余り力を出さず、自分の個人的な芸術や遊びに時間を費やしていた。考えてみるととんでもない王だったのです。
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吉村作治〜私の素顔
吉村作治さんの写真1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!

情報提供: HISTORY CHANNEL
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