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吉村作治 エジプト博物館
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第5回 「コラム 千夜一夜」 1/30〜
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カルトナージュ製ミイラマスクをつけたミイラ
(ダハシュール北遺跡出土)
千夜一夜というと、アラブというか、イスラムの代表的な物語です。殺されそうになったシェエラザードが王に面白い話をどんどんしていく。殺されないようにという気持ちから、大変面白い、船乗りシンドバッドとか、難破船の船長の話をするのですが、これらは実は、古代エジプトの物語です。千夜一夜のベーシックな話はエジプトとメソポタミアの民話をアレンジしたものですが、それを、いかにもシェエラザードが話したというスタイルをとっているのです。
そんな感じで、私の研究の成果などを元に、お話してまいりたいと思います。

  今回のテーマは『発掘と盗掘』ということについて。
昨年の1月5日にミイラを発見しました。たくさんの新聞とかテレビのニュースなどで報道されましたし、ヒストリーチャンネルの番組でも報告しました。
盗掘と発掘、どう違うかと言いますと、盗掘とは悪い人が夜陰にまぎれてこそこそっと掘る。発掘というのは考古学者と称する学者が白昼堂々とやる。
"考古学は盗掘から始まった"という人もいますが、実際、それは全くはずれということではないと思います。
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彩色木棺の収納用に
箱を組み立てる作業員
(ダハシュール北遺跡)
1798年にナポレオンが150人の文化人や学者を連れてエジプトに行きました。戦争をしにいったのですが、軍隊とは別に連れて行ってその人たちがいろいろと調べたことを1822年にエジプト史という、全22巻の本にして発表しました。これが近代考古学のスタートなのです。
我々も発掘をしておりますが、考古学とは発掘だけでなく、ほかに修復、保存、復元といった大きな仕事があります。もっと大事なのは遺跡がどこにあるか分からないので探査をしなければならない、ということです。探査して見つけ、発掘してその復元を考える。そしてそういったものを全部考察した上で論文だとか報告書だとかで発表する。この全部がワンセットになって考古学、エジプト学として成り立つわけです。
どうも今までは見つけて掘ることだけに興味がいってましたが、私はそうでなく、全部セットになって考古学、発掘学が成り立つんだよ、これが21世紀の考古学だよ、ということを主張しているわけです。
どうか皆さん、応援してくださいね。
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吉村作治〜私の素顔
吉村作治さんの写真1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!

情報提供: HISTORY CHANNEL
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