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大ピラミッドの正規の入口
(ダハシュール) |
ピラミッドの構造というのは、興味ありますね。複雑に入り組んで、迷路で、入ったら出てこられないようなイメージがありますよね。私も初めてエジプトに行くまではどんなに迷路なんだろうかということを思い、かなり期待して行ったのです。ところが思ったより複雑でないということがわかりました。複雑でない、と言ってしまうとガッカリされる方もいらっしゃるかもしれませんが、ガッカリすることはありません。単純ではありませんから。まず、入口があります。正規の入口です。ずーっと下がっていく階段のトンネルがありましてそういうのを正規の入口といいます。これは北側にあります。一方、魂…太陽神ラーと共に王がピラミッドに入る入口、これを"フォルスドア"(にせ扉と訳していますが、『魂の扉』と訳したほうがいいと思います)といいまして、東側にあります。太陽が東側から昇ってきますから東から入るんですね。人間の体は北側から入る(実際には一般人が入ることはなかったのですが)ということで、入口がふたつある。これもヘムオンの工夫なんです。第5王朝や第6王朝といった、その後のピラミッドの入口は東側にしかありません。正規の入口もフォルスドアも東側です。さて、入口から入ります。そうしてまず、どういうことをしたかといいますと、実は何もわかっていないんですね。 |
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控えの間の入口
(ギザ・大ピラミッド) |
ピラミッドに関する記録というのはゼロといっていいでしょう。その後第5王朝になりますとピラミッドテキストというのがピラミッドの中に書かれてますけど、それでもピラミッドについては全く書かれていません。むしろ、そのピラミッドを造った人が生前どういうことをしていたかとか、どういうことを考えていたか、どういう神を崇拝して祀っていたか、そして、あの世に行くためにどのような苦難を乗り越えたかというようなことが延々と書かれているわけです。そのピラミッドの中に入ったのは王様と太陽神ラーの霊、カーです。ピラミッドに入ったらまず、東側のところで復活再生の儀式が行われたのだと私は考えています。これが昼間の復活再生で、その後西側で再度、夜の復活再生をする。このふたつを済ませて西側から出て、(フォルスドアがあるのでおそらく西側にもあるでしょう)西の地平線に沈むと同時にあの世に行く。
こういうことを毎日毎日やるために造ったのだろうと考えています。ですからそれに合わせた構造になっているんですね。一度ピラミッドに行って中に入っていただくとわかると思います。
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●1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!
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