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最後の審判
(カイロエジプト博物館蔵) |
今回は、皆さまからのご質問にお答えします。
Q1:死者の審判で、心臓の重さがマアトの羽と一致しないと、怪獣に食べられてしまうということですが、一致しなかったファラオはいたのですか?
なかなか面白い質問ですね。 少なくとも私が見た中ではひとつも心臓の重さがマアトの羽に負けた(心臓のほうが重かった)というケースはありません。最後の審判は貴族も全部受けていました。まず、お墓にかかれています。
しかも、ファラオの墓、王墓にはかかれていないんです。ファラオはこういう審判を受ける必要はないと考えられていたんですね。
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カルナク神殿
(ルクソール東岸)
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Q2:ルクソール神殿やパルテノンなどはどうして円柱だけが残っているのですか?
また、天井はどんな素材で造作されていたのですか? 実はルクソールもカルナクも、ギリシャのパルテノンも天井だけでなく、円柱も倒れていたんです。自然で倒れたものもありますが、十字軍とかアラブの軍隊…、この人たちは縦横無尽に動いてまして彼らは古代遺跡、古いものは大事にしていなかったんです。生きていくのに精一杯というか、身勝手というか、立っているものを倒したり、自分の家の土台にしたりしていたんですね。
現在いかにも円柱が残っているように見えますが後の世、近世末…現代に近いところで文化財を大事にしようということを言いはじめて建て直したんです。
柱は建て直しできたのですが屋根を乗っけるのは大変なんです。今のようにクレーンがあればひょいひょいといけるんですけど、天井は石の板でしたから。
ですから、ふたつ目の質問にある、天井の素材は石。円柱と同じものでした。ルクソール神殿もカルナク神殿も石灰岩または砂岩、堆積岩です。パルテノンは大理石です。
そういったもので作られていましたが天井の板は使い勝手がよかったために自分たちの私的なものに流用されていたのです。 |
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●1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!
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