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吉村作治 エジプト博物館
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第5回 「ご質問にお答えして」 11/29〜
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「ミイラの内蔵を納めたカノポス壷」
(カイロ・エジプト博物館)
 今回は、皆さまからのご質問にお答えします。

Q1:なぜミイラを作るときに内臓を取り出すのですか。

まずここで、ミイラを考え直していただきたいと思います。
ミイラには2種類あります。ひとつは自然ミイラ、もうひとつは人工ミイラです。
きちっとやり方を決めて作る人工ミイラは、古代から現代にかけて、基本的にエジプトのものだけです。ほかのミイラはほとんどの場合自然ミイラです。
エジプトにはミイラにする、きちっとした思想がありました。あの世に行った自分の魂が戻ってきて、この世でミイラ(=肉体)と魂(=バー、精霊)が合体し、命を復活させ、子孫と出会って気持ちを通じさせるということです。
なぜ内臓を取り出すかというと、内臓が最も腐りやすいからです。そのことによって長持ちする。ですから、内臓を取り出すというのは、人間を意図的にミイラにするという合図なのです。
当然エジプトでは内臓を取り出し、4つのカノポス壷というポットに入れて保つ、ということなんです。

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「ルクソール神殿」
(ルクソール東岸)
 Q2:エジプトでは王宮の遺跡が見当たらないのはなぜですか。

そうですね。見当たらなくはないのですが、でも非常に少ない。どうしてかというと、とても簡単です。古代エジプトの人たちは住む所が決まっていました。そしてそこに住んでいた人が亡くなるとその後に次の人が住む。そしてその人が亡くなったらまた次の人が住む。次々と、次の人が住んでいきました。しかし、今から5000年前から今日に至るまで、住む土地は一緒です。ですから前の建物を壊すしかありません。
一方、神殿は永遠の命をもつ神の物なので、壊すことはありません。ですから神殿は石で作られ、生きている人間が住む所は、王宮といえども土で作る。
神は石。永遠性をもつわけです。お墓も同様です。永遠でなければなりません。そこに毎年毎年、王でも誰でも魂が戻ってきますから。しかもほとんど岩山に穴を掘って作って納めるのですから壊れようがありません。
こういったわけで人が住む王宮は残らない思想的にも建築上の点からいっても残らない、神殿、墓は永遠に残る、というわけです。
私たち考古学者はそのお墓や神殿を調査するわけです。

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吉村作治〜私の素顔
吉村作治さんの写真1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!

情報提供: HISTORY CHANNEL
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