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吉村作治 エジプト博物館
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第2回 「ナイル川がつくったもの」 11/8〜
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「アスワン・ハイダム」
 ナイル川がつくったもの…。さて、何をつくったと思いますか?もちろん、当然のごとく、文明です。文明とは人間のつくったものです。
もう少し考えてみますと、『文明とは何か』というときに我々は四大文明を思い浮かべますね。中国、インド、メソポタミア、そしてエジプトです。この4つの文明のうち、エジプトだけほかの3つの文明と違うことがあります。それは何かといいますと、ナイル川は、上流が南側にある、しかも赤道直下だということです。赤道には毎日毎日雨が降る、ずっとということではありませんけど、時間を決めてずっと降ってきます。熱帯雨林です。木もたくさん生えています。木はたくさんの水を大事に持ってます。ということは水がコンスタントに流れるということです。季節によって大雨が降ったり、山の雪が溶けてビクトリア湖に入って、あふれたものが外に流れ1年に1回、このナイル川をずっと伝わってエジプトのところに来て水が氾濫する。地図の緑色のところは1年のうちの7月から10月までの間氾濫して水浸しになるのです。この水浸しになることが大変重要なことなのです。
解決策の方法は2つしかありません。ひとつは川の両側に堤防を作る、またはナセル大統領がやったようにダムを作るといったことです。しかし、古代エジプト人ダムも堤防も作らなかった。すなわちナイル川の氾濫にまかせていたんです。どうしてかというと、ナイル川は神様の意思であり、ナイル川が氾濫するのはナイルの神様が氾濫したいからだと考えていたからです。そういう神様の意思を尊重するために堤防を作らなかった。
(ほかの3つの文明は中国にしても、インドにしても、メソポタミアにしても堤防を作ったりダムをつくったりして水をコントロールしていた。そして水をコントロールできた人が王様となった。治水対策が王様の条件だったんです。)
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「農耕の様子」
(ルクソール西岸、メンナ墓)
 ここで困った問題が起きます。何が困るかと言うと、この緑地のところで働いているのは農民ですね。全部水浸しになってしまえば農民が仕事ができなくなってしまう。すなわち生産量がなくなる。食べていけない。ではどうするかということなんですが、ダムや堤防ではなく、ピラミッド、神殿という、直接人間に関係ない建物を作るんです。それが、今私たちのいう、遺跡というものなんですね。ピラミッド、神殿に関わることにより人々は納めた税金を返してもらえる。すなわち公共事業になったということです。ナイル川がつくったのものそれはエジプト人だったのです。
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吉村作治〜私の素顔
吉村作治さんの写真1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!

情報提供: HISTORY CHANNEL
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