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「セネト・ゲーム」 (カイロ、エジプト博物館蔵) |
ゲームというと外で遊ぶ、家で遊ぶと2通りあります。貴族階級が家の中で遊ぶものには「セネト」という将棋や碁のようなものがありました。
どちらかといえば将棋に近いかもしれませんが、将棋ほどたくさんの陣地はなく、全部で3列、そして10に仕切られてますから全部で30マスですね。両側に自分と相手方が立って陣地を1列もらいます。真ん中に1列あいていてこちら側にコマがある。このコマを見ているとチェスの祖先かな、という感じです。当然王様がいて、陣取りなのですが、そこまでしかわかっていません。たった1列をどうやって取り合うのかわかっていないんです。
この他にもゲームはいっぱいありました。 ヘビゲームというのがあって、とぐろを巻くヘビの一節一節ずつをコマが進んでいく、今の双六みたいなものです。
ふたりでやっていくのですが賞金がかかるんですね。みんなで争いあうんです。何人かずつの2チームでやったり、1対1でやったり、貴族が王様に呼ばれてやったり…。日本の落語でもありますよね、ご隠居が店子を呼んで碁を打って、勝ったら家賃を上げたりするような話、まさにエジプトでも同じようなことがあって、ヘビゲームで王様が負けて、怒って貴族を排除した、というような話が残っています。ほとんど今の私たちと同じような感情。そりゃそうですよね、人間ですから。
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「ゲームで遊ぶ王妃」 (ルクソール西岸、ネフェルタリ王妃) |
あと、今でもありますけど、地面に正方形のマス目を作る…、ヨコに6列、タテに1列。コマは全部で5つか6つです。このコマをおいてサイコロを振り、こっちからと向こうからで真ん中に向かって進めていく。順番に進んで相手のコマの上でうまい具合に自分のコマが止まれば相手のコマが取れるというものもありました。
こうやって考えると、古代エジプトでも現代でも人々のヒマつぶし、時間つぶしは同じようなことをやっているんですね。まあ、今はコンピューターゲームが流行っていて、本来のゲームが危ういということがあります。少し昔を思い出して見習ってもらいたいなあと思っています。
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●1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!
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