| 第3回 |
「彫刻にみる古代エジプト人の宗教観」
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5/17〜 |
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| 「セクメト女神」(模型) |
第3回目は「彫刻にみる古代エジプト人の宗教観」についてお話しましょう。
まず、神の彫像、「神像」についてお話しますと、例えばセクメト女神ですと、戦うメスライオンの神で、女性の強さ、たくましさを象徴しています。オスライオンはスフィンクス。堂々と雄々しく受け入れるということです。こういう彫像をなぜ作るのかということですが、実はご存じのように神様はいません。見てわからない。しかし、みんながわからなければいけないものをどうにかするかということで、彫刻を作る。レリーフに描く、壁画に描くということが行われる。特に彫刻の場合、我々の三次元世界のものですからあたかも神がいるように見える。ということで、神様の彫刻がたくさん作られました。 |
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「天空の神、ホルス神」
(エドフ・ホルス神殿) |
ルクソールのカルナク神殿からは2万体以上の神様の彫刻が出てきました。なぜ、そんなにたくさんの彫刻が作られたかといいますと、神様はカルナク神殿の各部屋に安置されていまして、こういう神の彫刻が置かれると、あの世から神様の霊がやってきて、その中に入ることによって生き返る。そうして、冒頭に挙げたセクメト女神の場合、女性に対する権威、女性の強さを示すことになり、セクメト女神にお参りにきた女性はその、“気”、本質をもらって家庭を雄々しくというか、女性の強さもって治めることができるようになるということなんですね。
古代エジプト人の宗教観は神があっての宗教です。自分が死んだ後どうなるかという不安、死への恐れを解消させてくれる教えなんです。その相手が神様。この世で悪いことをしなければ神様のいる世界に行けて神様と一緒に永遠に暮らせるんです。ですから神様を自分の考えの中に入れ、実感するためにこのような彫刻が必要だったんです。それで古代エジプトでは神の彫刻をたくさん作り、神の家である神殿に収めたというわけです。 |
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●1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!
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