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吉村作治 エジプト博物館
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第1回 「ヘテプヘレスI世」 12/1〜
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 今回は「古代エジプト女王特集」をテーマにお話してまいります。その第1回目は「ヘテプヘレスI世」です。
皆さん、ピラミッドというのはよくご存知ですよね。今までに100ぐらい見つかっていますがその中で1番大きなピラミッド、いわゆる大ピラミッドといわれる、ギザのクフ王のピラミッド、そのクフ王のお母さんがヘテプヘレスI世です。
実はピラミッド時代の人のことはあまりよくわかっていないんですね。というのは、ピラミッドからは何も出てきていないからです。ピラミッドに関わるクフ、カウラー、メンカウラーという三人のファラオの墓もまだ見つかっておりません。ところが、ヘテプヘレスI世についてはちょっと事情が違っています。なんとヘテプヘレスI世の墓は見つかっているんですね。しかも2つも見つかっています。ひとつはダハシュールというギザから22〜3キロ南に行ったところで発見されました。そのお墓がヘテプヘレスI世の墓と思われていました。しかし、1925年にハーバード大学の調査隊がピラミッドの近くで発掘をしていた時、ラクダがぽーんと足を踏み外しまして、そこから階段が出てきたんです。そこをずっと掘っていったところ、ヘテプヘレスI世の名前があって、しかも石棺まであるようなお墓が見つかり、それがヘテプヘレスI世のお墓ということに認定されました。
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「ヘテプヘレス王妃の椅子」
(カイロ・エジプト博物館蔵)
 ふたつもあるなんてヘンだな。と思われるでしょうね。
実際にはこう考えるといいと思います。最初にダハシュールの方にヘテプヘレスI世のお墓を作りました。実はダハシュールには、ヘテプヘレスI世の夫であるスネフェル王のピラミッドがふたつあるんです。ですからここに妃であるヘテプヘレスI世の墓をつくったということですね。しかしその後盗掘にあい、クフが母の墓が荒らされたと聞き、これはまずいというわけで、自分のピラミッドの近くに新たに墓をつくったということです。
ここからはたくさんのものが出てきています。かなり水をかぶっていたのでぐちゃぐちゃになっていたのですが、25年かけてエジプト学者が整理し、復元しました。現在、カイロ博物館の目玉となっています。
また、石棺には中にミイラはありませんでした。ミイラは装飾品をつけていますからね、盗られたんでしょう。このヘテプヘレスI世の出土品から第4王朝の王や王子の生活がしのばれるというものです。これからきっと、クフ王の墓が見つかるだろうと思いますが、それまではヘテプヘレスI世のものが第4王朝の1番素晴らしい証拠品といえるでしょう。
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吉村作治〜私の素顔
吉村作治さんの写真1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!

情報提供: HISTORY CHANNEL
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