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吉村作治 エジプト博物館
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第3回 「石材の切り出し、運搬」 11/17〜
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「てこを使って端を上げてそりに乗せる」 (イメージ)
第3回目は「石材の切り出しと運搬」についてお話しましょう。
ピラミッドを作るためには基礎が大事です。基礎は何事にも大事ですね。勉強も基礎学力がないとダメ、と学校で習いましたが、ピラミッドもまさしくそうです。
ピラミッドというのは、砂漠の上にひょっと立っていると皆さん思われるんですね。砂上の楼閣なんて言葉もありますが、全くそうではありません。しっかりとした岩盤の上に立っているんです。ところでどんな石を使っていたのかと、みなさん疑問に思われるでしょう?硬い石だろうと想像されるんでしょうが、実はこれも違います。あまり硬いと積んだ時にぶつかって反発し、かえって崩れやすくなっちゃうんですね。
石の中で柔らかいものといえば堆積岩です。時間をかけてゆっくり砂が石になったものですね。その堆積岩の中で一番いい石が石灰岩です。石を切り終わると、石の片端を持ち上げその下にそりを置きます。その前に石を荒く整形します。なぜ「荒く」かというと、完璧にやっても、運んでる間に途中が折れたりすることがあり、またやり直さなくてはいけなくなるので、最初は大雑把にやっておくんですね。そして現場合わせといいますが、現場でもう一度やる。ということです。
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(イメージ)
そしてそりに乗せる。よくイラストなどでは縄で結わえてますけど、これは本当は必要ないんですよ。石の重さは約3tもあるので、結わえなくても充分そりの上に乗っかるんです。そりを引っ張ると石も引っ張られていく、というわけです。
まず、後ろからてこでかち上げます。そうするとちょっと進みますから、そこをみんなで引っ張る。指揮をする人がひとりいて「ヘーラホップ!」と声をかける。その「ホップ!」の時にみんなで引っ張るんです。で、また後ろから勝ち上げて「ホップ!」と引っ張って運んでいったんです。
実は重さで地面とそりの間に摩擦係数が発生します。この摩擦係数を減らすために、そりと地面の間に液体をまいたんですね。油とか牛乳とかをまいて摩擦を少なくして引っ張りやすくしていました。こうして、一見この原始的な方法で、2kmぐらいの距離を運んでいたわけです。
これは「ピラミッド運搬法」と呼ばれる運搬法ですが、つい最近まで、このやり方で大型のものを運んでいました。大型コンピューターなどは、今でもそりの代わりに鉄板を使って、この方法でやっています。
今から5000年前の技術は今でも大切な場面で使われているということです。
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吉村作治〜私の素顔
吉村作治さんの写真1943年東京生まれ。
幼い頃からエジプトに興味を抱き、1966年に早稲田大学古代エジプト調査隊を組織し発掘を始めました。
ルクソール西岸の『魚の丘』、クルナ村の貴族墓では200体のミイラや未発見貴族墓、クフ王のピラミッド内の第2の『太陽の船』を発見したのは実は私なんですよ。
発掘活動の現状報告などもお話していこうと思っています。
現在早稲田大学客員教授(工学博士)。
本もたくさん書いています。デジタル衛星放送・ヒストリーチャンネル「吉村作治 エジプト博物館」にも出演していますので、こちらをご覧になれば「動く私」に会えますよ!

情報提供: HISTORY CHANNEL
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