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和田秀樹 50歳からの活力人生
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12月 「若々しさは、まず老いと闘う姿勢から」 12/1
 前回、「50代で脳が衰えることはありません」と述べましたが、それは頭を鍛えることを前提にして述べたことで、じつをいいますと、放っておけば、五〇代から衰える機能は多いのです。
 たとえば、一〇代や二〇代のときなら、女優やタレントの人と比べても肌のきれいさは、ほとんど変わらない人が多いでしょう。しかし、浅野ゆう子さんや黒木瞳さんは四〇歳を過ぎていますが、彼女たちと同じレベルの美しさを保っている同年代の女性が、どれくらいいるでしょうか。由美かおるさん、十朱幸代さんと、年齢が上がってくるぶん、その確率は、どんどん低くなって、同年代でぁりながら、女優と同じような美しさを保つことができていない人が、かなり多いのが実情ではないでしょうか。女優であれば、「もともとの美しさ」を持っていることも否定しませんが、しかし年とともに女優
と一般の女性との差が大きくなっていく大きな原因は、メンテナンスの差にあると思うのです。人に見られるのが職業で、毎日入念な手入れを怠らない女優さんに比べ、肌のケアにまで手がまわらずに放っておいた女性では、大きな差が出てきて当然だと思います。男性でも同様に、たとえば俳優の高倉健さんは、七〇歳を過ぎています。あの引き締まった肉体と若々しさを保っている七〇代の男性が、どれくらいいるでしょうか。これにしても、持って生まれたものだけの差ではなく。たぶん、それなりに鍛えているのだと思います。だからこそ、あの若々しさを維持できているのでしょう。
 肌や肉体の個人差は、五〇歳を過ぎると、ますます大きくなってくるのです。 そして、頭のよし悪しでも、同じことがいえるのです。五〇歳を過ぎても勉強している人は、頭の働きがいい。逆に、ただボーッとして暮らしていると、早くボケたようになるのです。肉体的にも頭脳的にも、年をとればとるほど、放っておくことによる機能低下は大きくなっていくのです。が、意外に、そのことに気づかずに生活している人が多いのです。
五〇代というのは、そういう意味での大きな踏んばりどころといえるでしょう。ここでがんばってメンテナンスしないと、そこから急速に老化していってしまうのです。
 
50歳からでも記憶力はアップします
まずはものごとに関心を持つことからはじめましょう さて、頭の衰えを一番早く感じるのは「記憶力」といわれています。齢をとると共に記憶力は低下してくるのですが、身体同様、記憶低下を補うテクニックによって、記憶力低下が止まるどころか、記憶力をアップすることも可能なのです。
 最新の心理学において、「記憶」というのは、入力に相当する「記銘のプロセス」と、貯蔵する「保持のプロセス」、そして出力する「想起のプロセス」があるのです。それぞれのプロセスが、うまく機能することによって記憶は良くなるのです。そこで、ものごとや情報を入力、すなわち頭の中に入れる「記銘」についてお話しましょう。
 50代以降になって一番落ちてくるのが、この記銘とされています。とにかく新しい情報が上手く入力できないのです。この低下をいかに防ぐかで、50代からの記憶力が大きく違ってきます。これがうまくいくかどうかは、「注意」と「理解」が必要になります。
 あるものごとに「注意」が向けられている状態を「集中している」といいますが、集中すればするほど記憶力は大きくなります。しかし、ただ「集中しよう」と思うだけではなかなか集中できるものではありません。
 そこで、ここが大事なポイントとなるのですが、集中するには「関心を持つこと」が一番良いのです。
 ラジオの番組を聴いているとたくさんの情報が流れてきますが、たとえば、あなたが健康に関心があるとすれば、「ココアが免疫力を高める」ですとか「マグロが血液さらさらにする効果がある」といった言葉には自然と耳が傾き、覚えようとしなくても自然に覚えてしまうでしょう。これは、健康に関心を持っているからこそ、集中でき、記憶できるのです。
 「ものごとに関心を持つこと」これが注意をする力であり、記憶を助けてくれる=記憶力低下と戦う最初のテクニックだということを覚えていただきたいのです。
 さて、次回は、注意のほかに記銘に必要なもうひとつの力「理解」について述べる予定です。お楽しみに。
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和田秀樹〜私の素顔
和田秀樹さんの写真1960年生まれ、精神科医。東京大学医学部卒、アメリカ・カールメニンガー精神医学校国際フェロー。老年精神医学、精神分析学(特に自己心理学)、集団精神療法学を専門とする。日本初の心理学ビジネスのシンクタンク、ヒデキ・ワダ・インスティテュートを設立し、代表に就任。一橋大学経済学部非常勤講師(医療経済学)。
2004年より企業経営者のための会員サービス「和親の会」を発足。

和田秀樹公式サイト:

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